観測ロケットS-310-46号機実験の打上げ成功

観測ロケットS-310-46号機実験の打上げ成功
2025年7月15日12時に、鹿児島県肝付町にある内之浦宇宙空間観測所から観測ロケット「S-310-46号機」の打上げが行われました。
観測ロケットS-310-46号機打上げ©JAXA
S-310-46号機は全長約8m(*)、到達高度約150kmの小型の固体燃料ロケットです。人工衛星および観測気球での調査が難しい高度50km~250kmの調査に用いられ、打上げから宇宙空間に到達した後、地上に落下するまでの短時間で観測を行います。
今回の目的はスポラディックE層(Es層)の観測です。スポラディックE層とは地上からの高度約90km~130kmの電離圏E層内でプラズマ密度が局所的に高くなる領域の事で、発生すると通信、GPSに障害や遅延が起きる等の影響を与えます。
しかし、スポラディックE層の詳しい発生条件などは解明されておらず、今回はスポラディックE層の発生に合わせて打ち上げを行う事で、大気や地場などのデータの計測が行われました。
S-310ロケットの打上げは2020年1月以来約5年半ぶりで、内之浦宇宙空間観測所での打ち上げも2024年11月以来約9カ月ぶりとなります。
*観測ロケットS-310-46号機実験「中緯度域電離圏におけるスポラディックE層の形成過程の解明」概要説明資料より
https://www.jaxa.jp/projects/files/youtube/s-310-46/jaxa_doc01_20250707.pdf